Golden Eye of Panther 近江克仁#1

2017年度主将を務めた近江克仁選手。現在NFLを目指して挑戦を続け、日本国内のフットボールを盛り上げるため様々なことに取り組んでいる。先日、グリーンフィールドでの練習に来られたときに、近況を聞いてみました。生き方、考え方、フットボールに対する姿勢、何もかもが凛々しく映ります。



▲CFLグローバルコンバインに選出され、3月にカナダで行われたコンバインに参加



今の時代「発信」しないと意味がない


国内のフットボールプレーヤーが、挑戦者として様々なフィールドで活躍する選手が増えている。他の挑戦者たちと近江選手の一番の違いは「発信力」だ。


「自分が挑戦している理由は2つあって、まずはNFLの選手になるため、もうひとつはフットボールをプレーしている選手全員にNFLをめざしてほしいと思っているんですよ。本気で。」


日本人のフットボールプレーヤーがNFLを目指すために、自分の知識・技術・情報を発信していかなければならないと考えている。「自分が挑戦し終えた後じゃなくて、挑戦している今、発信することに意味がある」と彼は話す。過去にも長谷川昌泳さん(04卒)や木下典明さん(04卒)がNFLに挑戦していたが、当時、世代が違う近江選手の代までその挑戦の内容は届きにくかった。彼らの想いをつなぐためにも発信し続けている。



▲2020年に日本代表選手に選出され主将を務めた



目指せば届く場所


「自分が挑戦しているこの瞬間に何が起きてるのかを発信し続けることで、今大学4年生の選手、社会人1年目の選手がNFLを目指せる。」あっさりと、でも当然のように言い切るスタンスに少し戸惑う。木下典明さん(04卒)以降、優れた選手が出ていないのは「道が見えにくいから」だとも。


道を見えやすくすることこそ、自分の責任だと考えていることがひしひしと伝わる。


「海外のように注目が集まるしくみのなか、大きなスタジアムでプレーすること、サイズの違う選手たちと一緒にプレーすることで大きな経験の差が生まれる。フィジカルの数値やスタッツ、プレーのパフォーマンスみたいに目に見えるものは世の中に出ていてそれを追いかけていくことはできる。ただ、その目線は海外選手の基準に向いていることが重要だと思う。」



▲ドイツ、ライプツィヒのトレーニングジムでチームメイトたちと



「違い」を認めるという事


「で、海外のチームで挑戦していて一番感じることは、やっぱり日本は鎖国国家なんだなということ。出ればはっきり実感する。日本ではまわりを見ると安定の教育システムで同じバックグラウンドを持っている人が多くなる。けれど海外では本当に様々な人間が混ざっている。そういった中で違いを認め合い、自分とのギャップを埋めようとするということは、しんどいけど一番大切。」


「自分が大学でキャプテンを務めていた頃は、まだ世界の広さも知らず、視野がせまくて、本当の意味で違いを認め合えていなかったと思う。ただ当然、日本人同士でも違いはあるわけで、たとえば、何を成し遂げるためにフットボールをやってるのか?とか、なんで立命館に来たのか?なんて人によって違っていて当たり前。その違いをぶつけあって、認めたうえでのコミュニケーションがないと、前には進めない。」



・・・話を聞きながら、改めて自分自身に問いかける。


「かすかでも、自分たちにあるはずの違いを大切にしてぶつかりあうことができているのか?」

「そもそも、ぶつかりあうこと避けてない?」


鎖国状態の文化圏で育っている人が集まっているからこそ自覚しておかないと、とんでもないことになることを感じつつ、話は進みます。




(続く)