どの競技でもプレーヤー同士の体力レベルを測るためのバロメーターになる種目があるけれど、フットボールの場合はジムで行うリフティング3種目、フィールドでは4種目の合計7種目で勝負をつけるのが一般的。立命館大学ではこれを2日間にわけて行います。これだけたくさんの種目をこなすので、見ているほうはまるでTV番組の「筋肉番付」をみているようなおもしろさに包まれます。
昨日、授業後の夕方から行われたのはリフティングの3種目、ベンチプレス/スクワット/パワークリーン。パワーリフティングの大会にでられそうな勢いで、フォームに徹底してこだわるのが立命館の流儀。規定されている挙動でリフトしないと、トレーナーから遠慮なくダメ出しをくらい、どんなによい結果が出てもサクッと無効にされるシビアなジャッジ。
プレーヤーたちはあちこちのラックで同時多発的に自分の限界にチャレンジするので、誰に注目すればよいのか迷ってしまう。ただ、ときおりラックに発生する人だかりはビッグチャレンジの合図。チームメイトがラックを取り囲み、誰かが自分自身の記録を塗り替える瞬間に立ち会う。ライバルのチャレンジを自分のことのようにチアアップするのは仲間への応援か、チャレンジすることへのリスペクトか、限界を超えていく瞬間への憧れか。おそらく全部なのだろう。限界への挑戦にチームメイトの後押しが加わって、記録を更新した瞬間は、超えた本人も取り囲むチームメイトもテンションは爆上がり。
どの種目でも、リフトの直前は目を閉じて集中をするプレーヤーが多いのに気がついた。周りからは「いけるで︕」「いったれ︕」の声がかかるも、本人は静謐な時間の中にいる。自分の全てを注ぐ一瞬の勝負は団体競技にあって完全な個人競技。フィールドのパフォーマンスの裏側には膨大な努力が隠れている。
2月から2ヶ月間やってきたトレーニングの集大成 Testing Day。前回の測定値から大幅に記録を伸ばした人、ほとんど変わらなかったひと、さまざまな結果と想いがうずまきながら、今日これからフィールド4種目。天気もよいし、どんな記録が飛び出すのか。 (続く)
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